『特別講義』のもようをご紹介します ~栗谷義樹学校長を講師としてお迎えしました~

質問する生徒の様子
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 栗谷義樹先生は本校の6代目校長として、今年4月より着任されました。栗谷先生は、2008(平成20)年4月に、当時の市立酒田病院と県立日本海病院を再編統合し、日本海総合病院として再スタートの際、運営組織の「要」である山形県・酒田市病院機構理事長に就任されました。その後も地域包括ケアシステムの体制構築に向けて日本海ヘルスケアネットを設立するなど、地域の医療提供体制の整備にご尽力され、さまざまな方面でリーダーシップを発揮されました。このような重責を担われてこられた栗谷先生は、ご来校のたびに職員に、「経営」・「経済」といった視点から、地域の医療・介護・福祉の提供体制の現状についてお話しくださいます。私たち看護教員は「経営」や「経済」という観点から、医療の現状を捉えることは苦手な傾向があります。ですが、少子超高齢社会において人口が減少していく地域では病院経営を継続するのは非常に困難になっている…という現実を栗谷先生はとても分かりやすくレクチャーしてくださいます。このレクチャーは、私たちにとって非常に有意義で知見が拡がる時間となっています。こういった時間を、ぜひ学生にも体験させたい!という願いから、このたびの「学校長特別講義」が実現しました。

 「学校長特別講義」は、11月26日(水曜)11時から本校講堂を会場として開講しました。「医療提供体制 ~これまでとこれから~」と題して、酒田(北庄内)における医療提供体制の現状のみならず、2040年における医療ニーズの変化や少子超高齢社会が日本の医療にどのような影響を及ぼしているか-といった内容を詳しくご説明いただきました。また、いわゆる“失われた30年”が日本経済に与えた影響、保険診療と消費税の関係など、私たちが持ちえない視点からのお話しもあり、学生だけでなく、教職員にとっても多くの学びを得る時間となりました。講義の最後、「今日お話ししたことは、近い将来きっと皆さんが体験することになるでしょう。その時には、きちんと声をあげてほしい。これからの日本の医療を支えるのは、皆さんです。」と学生に力強いメッセージをいただきました。

2025年12月4日
副学校長 渡會睦美

受講の様子

地域医療に貢献できる看護の専門職業人を目指します!

講師の栗谷義樹学校長