去る9月11日(木曜)に本校主催の「令和7年度実習指導者研修会」を開催しました。これは、『学生にとってより効果的な実習指導を行うために、実習指導者および教員の指導力向上と、臨床と養成所の連携・協力体制を確立する』ことを目的に年1回開催しています。
今回は『指導者・教員が身につけたい学生の自己開示を促進する力・ニードを受けとめる力』をテーマに、山形県立保健医療大学看護学科長の安保寛明先生を講師にお招きしてご講演いただきました。安保先生は精神保健学と精神看護学を専門分野としておられ、県や県内の市町村と連携して小中学校でのメンタルヘルス教育(SOSの出し方教育)など、ひきこもり対策や自殺対策のための研修などにも取り組んでおられる他、理論集の執筆やメディアへのご出演など多方面でご活躍中の先生です。「安保先生のお話しをぜひ聴きたい!」と、当日は55名の指導者の方々が参集されました。
研修の冒頭、先生から「今の元気度を得点化してみましょう。」や「秋に楽しみにしていることを隣の人に話してみましょう。」など“演習のお題”が出され、会場のあちらこちらで笑い声がおこる雰囲気の中で研修が始まりました。学生との関係をつくる指導のコツや質問のしかたの工夫などの研修内容は、私たちにとってこれまでの学生とのかかわり方を振り返る機会にもなり「あの学生との、あの場面」を想起しながらの研修となりました。
18時30分から開始の研修会であったにもかかわらず、本校の実習をお引き受けいただいている病院や施設の指導者・管理者の方々から多くのご参加をいただきましたことを、この紙面を借りて御礼申し上げます。日勤帯の勤務を終えてからの参加や休みを返上して参加された指導者の方もおられ、学生指導や人材育成についての関心の高さがうかがえました。指導者・教員といった役割の違いはありますが、それに囚われることなく「未来の看護師を育てる」という共通認識のもと、これからも学生の価値ある学びのための方策を一緒に考えていきたいと思います。
2025年9月19日
副学校長 渡會睦美
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 会場にぎっしりの参加者の方々。安保先生の人気の高さがうかがえます!
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 フロアの参加者にインタビューする安保先生
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